もう既にお盆休みに入ってはる方もいはるようですが、今日は京都のお盆 についてご紹介します。
京都ではお盆のことを、盂蘭盆会(うらぼんえ)と言います。 各地でお盆の過ごし方も色々ありますが、京都のお盆は、8月13日に迎え鐘をついて、おしょうらい(精霊)さんをお迎えし、六道まいりなどで始まり、16日の夜、大文字五山送り火とともにお送りします。 昔から受け継がれてきた古き良きものが多くあり、8月23・24日には子供たちを愛でる町内の「地蔵盆」や六地蔵めぐり、化野念仏寺千灯供養などの地蔵盆行事が行われます。万灯会や灯籠流し、日本最古の盆踊りや重要無形民俗文化財に指定されている六斎念仏踊りなどの行事が各所で行われます。 京都の町は、夜には献灯や提灯(ちょうちん)の明かりがともり幻想的に彩どられます。
五山の送り火(大文字焼き)とは、お盆にお迎えしたご先祖様の霊を再び浄土にお送りする、精霊送りのかがり火を五つの山で焚く行事です。 街の灯りも消え、東から西へ「大文字」→「妙法」→「船」→「左大文字」→「鳥居」の順に次々点火されてゆく送り火は、約1時間静かに燃え続け、その間、京都市内は幻想的な雰囲気に包まれます。
大文字(東山 如意ヶ嶽) 先祖の霊や生存する人の無病息災等が記された護摩木が送り火の点火資材として16日山頂へ運ばれます。当日から山上の弘法大師堂でお灯明がともされ、般若心経が唱えられ、その後お灯明を親火に移し、合図により一斉に送り火が点火されます。 点火予定時刻:20:00 よく見えるところ:賀茂川(鴨川)堤防 護摩木の受付:銀閣寺門前 護摩木300円 15日12:00~20:00、16日6:00~14:00 火床:75 薪数:600束 松葉:100束 麦ワラ:100束
松ヶ崎妙法(《妙》松ヶ崎西山《法》東山) 「妙」は日蓮上人の孫弟子日像上人、「法」は日良上人が書いたと伝えられています。「妙」の山では、点火の際に読経が行われます。また、16日の送り火終了後21時頃から約1時間、ふもとの涌泉寺で「題目踊り」「さし踊」が行われます。 点火予定時刻:20:05 よく見えるところ:【妙】北山通(ノートルダム女学院附近) 【法】高野川堤防(高野橋北) 護摩木の受付:受付はありません。 火床:【妙】103 【法】63 薪数:332束 松葉:166束
船形万燈籠(西賀茂船山) 16日朝早くから割木が山上へ運ばれ点火の準備が行われ、山麓の西方寺で鳴らす鐘を合図に、山上の送り火が点火されます。送り火終了後、西方寺で、住職の読経ならびに、西方寺六斎念仏保存会員による六斎念仏が行われます。 点火予定時刻:20:10 よく見えるところ:北山通(北山大橋から北西) 護摩木の受付:西方寺門前 護摩木 300円 3日~15日8:00~16:00、16日7:00~10:00 火床:79 薪数:400束 松葉:130束
左大文字(大文字山) 起源は、大文字、妙法、船形より後とされており、大の字に一画加えて「天」とした時代もありました。16日19時頃,法音寺の親火台で護摩木が焚かれ点火法要が行われます。その火で1基の新火松明、40本の手松明の順に点火、同時刻に街道筋の25ヵ所の門火が一斉にともされ、火は山上へ運ばれ山上の送り火が点火されます。 点火予定時刻:20:15 よく見えるところ:西大路通(西院~金閣寺) 護摩木の受付:金閣寺門前 護摩木 300円 15日9:00~15:00、16日7:00~14:00 火床:53 薪数:400束
鳥居形松明(曼荼羅山) 16日8時頃山麓から松明が山上へ運ばれ、16時頃から点火準備にとりかかります。松ヤニが入った松を使うため、他の山よりオレンジがかった色になります。また、他山のように木を組むのではなく松明をそのまま突き立てるため、親火床から松明を持って各火床に走ります。この様子を「火が走る」とも言われます。保存会は、寺の檀家の世襲ではなく、有志によって構成されています。 点火予定時刻:20:20 よく見えるところ:松尾橋・広沢の池など 護摩木の受付:化野念仏寺駐車場 護摩木 300円 13~15日10:00~16:00、16日9:00~15:00 火床:108 薪数:108束
皆さんも,もし京都にお越しでしたら、一度ごらんくださいね☆
さらに・・・。五山の送り火も終われば,子供達が楽しみにしている『地蔵盆』が行われます。 京都では、8月23・24日を「地蔵盆」と言います。 地蔵盆独特の赤い提灯が飾られ、町中の各町内で趣向をこらし、地蔵尊の前で色々な行事を行います。 子供主体のお祭りで、お菓子をもらったり、福引をしたり、数珠まわしなど数多くの催し物があります。 しかし、最近は23・24日に近い土・日に行われる事が多く、少子化の影響もありずいぶん昔の地蔵盆とは変り、簡素化され少しさびしくもなりました。 でも町中の各町内を歩いてみて下さい。 ここかしこと地蔵盆の提灯とお地蔵様がまつられています。
提灯がならんでいる姿をブラッと観光がてら覗いてみてください。